公会計の世界



2007年05月01日(Tue)
公会計の世界
 会計には2種類あって、よく知られているのが企業会計です。
おもに複式簿記にもとづいた帳簿から決算書を作成し、企業の営業成績を表す損益計算書、財務状態を表す貸借対照表を作成していきます。
(さらに、資金の増減を表すキャッシュフロー計算書を含めて財務3表といいます)
こうして作成された、決算書を見ることによって、企業、株主、債権者、税務当局は、その企業財務内容を知ることができます。この企業会計の仕組みは上場会社をはじめとする民間企業の会計として広く使われています。


ところが、会計には、もうひとつの体系があって、それが、国や地方公共団体の会計、いわゆる公会計という仕組みです。
この公会計というのは、「民間企業よりルール手続きの細かい国等で使われている会計だから、さぞ、精緻なものだろう!」と思われるかもしれませんが、実は結構いいかげんな仕組みです(会計的には民間より劣るシステムです)。

単純にいえば、一年間で使う費目別の各予算をつくって、その費目ごとに出たお金、入ったお金(収支)をつけていくだけです。貸借対照表もありません。

予算と比較して、オーバーしたものが予算超過、足らずの項目が予算未達成となるのですが、その予算が適正だったものなのか否か判然としません。

たとえば、予算未達成としても、仕事をしてなくて、未達成となったのか?予算そのものが多すぎたのか(予算も過去の実績重視で作られていきます)?何か別の要因によるものなのか?。予算超過も同様です。

結果として、予算未達成だと、翌年度予算を削られるので、年度末に無理やり使ってしまう(道路を掘ったり埋めたり)といったことに、なりがちです。

企業会計なら、個別の予算も大切ですが、全体としての成果(利益)がもっとも大切なので、このような行動はあまり考えられません。

国や地方公共団体にも、企業会計的な仕組みを導入することができれば、巨額な赤字財政の状況も、大きく変わっていくかもしれません(実際に、一部の地方公共団体では実験的にこうした企業会計の仕組みを取り入れようとしています)。

http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz07q2/530505/
http://www.hi-ho.ne.jp/yokoyama-a/federalaccounting.htm

なお、企業会計と公会計の中間的な存在として公益法人や学校法人、社会福祉法人、NPO法人等々がありますが、企業会計的なものもありますが、最終的には公会計的な収支計算の枠組みにあわせていく、少し変わった会計制度となっています。


※何年か前に、道路公団で企業会計的な貸借対照表つくってみたら実質的な債務超過におちいっていて、トップがあわてて「これは、若手社員が勉強のためにつくったもので、正式なものじゃなく、、」と苦しい言い訳をしていたのが、思い出されます。



   



小野公認会計士税理士事務所バナー


お勧めサイト
(リンク集)


小野会計ショップ



新着トラックバック/コメント


カレンダ
2007年5月
    1
   

アーカイブ
2006年 (337)
1月 (28)
2月 (18)
3月 (21)
4月 (25)
5月 (30)
6月 (30)
7月 (31)
8月 (31)
9月 (30)
10月 (31)
11月 (30)
12月 (32)
2007年 (352)
1月 (31)
2月 (28)
3月 (31)
4月 (30)
5月 (31)
6月 (29)
7月 (31)
8月 (31)
9月 (30)
10月 (31)
11月 (28)
12月 (21)
2008年 (65)
1月 (9)
2月 (7)
3月 (4)
4月 (5)
5月 (4)
6月 (5)
7月 (7)
8月 (7)
9月 (8)
10月 (6)
11月 (3)

アクセスカウンタ
今日:452
昨日:760
累計:693,207